3つのメニューの位置づけ
| メニュー | 経費助成率(中小/大企業) | 賃金助成(1時間) | 生成AI研修との関係 |
|---|---|---|---|
| 高度デジタル人材訓練 | 75%/60% | 1,000円/500円 | ITSSまたはDX推進スキル標準(DSS-P)のレベル4・3の取得を目標とする課程など。入門研修は想定外 |
| 定額制訓練(サブスク型) | 60%/45%(要件充足で+15%) | なし | 業務上義務付け、労働時間内に受講。修了した標準学習時間の合計10時間以上 |
| 自発的職業能力開発訓練 | 45%(要件充足で+15%) | パンフレットで確認 | 労働者が自発的に受ける訓練の費用を事業主が負担する場合 |
「要件充足」は、賃金要件または資格等手当要件を満たした場合の加算です。
高度デジタル人材訓練の対象課程
詳細版パンフレットは、対象課程の一つとして「高度情報通信技術資格(ITスキル標準(ITSS)・DX推進スキル標準(DSS-P)レベル4または3)の取得を目標とする課程」を挙げています。そのほか、情報科学・情報工学等の分野の大学の正規課程なども対象です。
時間要件は、通学・同時双方向のオンラインなら1コースの実訓練時間が10時間以上、eラーニング・通信制なら標準学習時間10時間以上または標準学習期間1か月以上です。生成AIの基礎操作だけを学ぶ短時間研修は、この類型には当てはまりにくいと考えるのが自然です。DSS-Pの人材類型とレベルの考え方はデジタルスキル標準の解説で整理しています。
定額制訓練(サブスク型)の注意点
- 業務上義務付けられ、労働時間内に実施される訓練であること
- 支給申請時点で、修了した訓練の標準学習時間が合計10時間以上
- 計画届は契約期間の初日の1か月前まで(パンフレットの記載)
- 趣味教養型など対象外の講座が多いサービスは、全体が対象外になる場合がある(事業展開等リスキリング支援コースの資料では50%以上で全体対象外と例示)
生成AIの講座を含むサブスク型サービスを使う場合、受講を「任意」にすると要件から外れます。受講対象者・受講講座・受講時間を社内で指示する運用にできるかが検討の起点です。
上限額と年度の考え方
1事業所1年度あたりの上限は、人への投資促進コース全体で2,500万円(成長分野等人材訓練を除く)、そのうち自発的職業能力開発訓練は300万円、成長分野等人材訓練は1,000万円です。パンフレットは「1年度とは、支給申請日を基準とし、4月1日から翌年3月31日まで」と定義しています。研修の実施日ではなく支給申請日で年度が決まる点は、年度末の研修で見落としやすいところです。
2026年度に追加されたメニュー
2026年4月8日から、長期教育訓練休暇等制度に関連して「新規採用助成」「職務代行助成」が追加されました(中小企業のみ)。長期の教育訓練休暇を取る社員の代替要員を確保する場合の助成で、短期の生成AI研修とは性格が異なります。長期の大学院派遣などを検討する企業向けの改正です。
事業展開等リスキリング支援コースとの選び分け
同じ1,000円/時間の賃金助成・75%の経費助成でも、事業展開等リスキリング支援コースは「事業展開・DX・GXに必要な職務関連訓練」、高度デジタル人材訓練は「ITSS・DSS-Pレベル3・4を目標とする高度な課程」が中心です。全社員の入門研修はどちらにも当てはめにくく、業務特化の演習研修は前者、専門人材育成は後者という整理が出発点になります。複数コースの併用や重複の可否は支給要領で確認が必要です。
相談先・申込先の選び方
研修サービスがどのメニューに該当するかは、受講内容と受講のさせ方で変わります。管轄労働局の助成金窓口へ、サービスの講座一覧・標準学習時間・受講管理の方法を示して事前に相談してください。社内の人材育成計画(誰をどのレベルまで育てるか)が固まっていない段階なら、キャリア形成・リスキリング支援センターで整理してから研修会社を選ぶ順番が無理がありません。
自社の研修条件を比較する場合(PR・広告)
法人向け生成AI研修の資料案内です。自社の業務課題、対象人数、演習内容、受講期間、税込みの総費用と支払・解約条件を確認してください。助成金の対象・支給、業務削減や投資回収を保証するものではありません。資料取得と有料研修の契約は別です。
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出典・確認日
- 厚生労働省|人材開発支援助成金(コース一覧・改正のお知らせ)(2026-10-12確認)
- 厚生労働省|人への投資促進コース 概要リーフレット(2026年4月8日版)(2026-10-12確認)
- 厚生労働省|人への投資促進コース 詳細版パンフレット(2026年8月3日版)(2026-10-12確認)
- 厚生労働省|人への投資促進コース 新規採用助成・職務代行助成の追加(2026-10-12確認)
- 厚生労働省|事業展開等リスキリング支援コース 詳細版パンフレット(2026年8月3日版)(2026-10-12確認)
- キャリア形成・リスキリング推進事業|拠点一覧・お問合せ(2026-10-12確認)
自発的職業能力開発訓練の賃金助成・申請期限の細部はパンフレット図表で示されており、本稿では数値を転記していません。支給要領で確認してください。
関連ガイド
2026年10月の制度・条件を確認
助成率だけでは受給額は決まりません。事業展開等リスキリング支援コースでは企業規模・時間による1人1訓練の上限があり、eラーニングは中小15万円・大企業10万円、賃金助成なしです。2026年8月3日以降の計画届では汎用的な研修の除外と経過措置にも注意してください。
助成金計算と公的条件、対象外となる汎用研修を確認してください。

同じ前提で比べると、違いを確かめやすいよ。