※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
結論
- 令和8年8月3日から、事業展開等リスキリング支援コースでは、汎用的なプロンプトの作り方やDXの概論のような「職種を問わず共通に必要な訓練」は対象外とされています。
- 選べる道は3つです。①職種別の内容に作り替えてリスキリング支援コース(中小75%)で出す、②人材育成支援コース(中小45%)で職務との関係を説明する、③3時間以上10時間未満なら東京都DXリスキリング助成金(4分の3)を使う。
- どの道でも、受講者の職務と研修内容が合っていることが前提です。計画届を出す前に、管轄の労働局(東京都の制度は東京しごと財団)へ相談してください。
8月3日の改正で何が対象外になったか
厚生労働省の変更点の資料では、DX化・GX化の訓練のうち、次の目的のものは対象外とされています。
- 職業や職務に間接的に必要な知識・技能を習得させるもの
- 職業や職務の種類を問わず、職業人として共通して必要なもの
| 資料の例 | 判断 | 理由として示されていること |
|---|---|---|
| 営業担当者に、生成AIで提案書の構成案作成・文章生成・修正を学ばせる | 対象 | 営業担当者の具体的な業務に直結している |
| 生成AIを使うための汎用的なプロンプトの作り方 | 対象外 | 特定業務への適用を伴わない |
| DXの概念、デジタル技術の概要、データ活用の考え方 | 対象外 | 共通知識にとどまる |
| 対象になる訓練を、内容と関係のない職務の人(例:人事や営業)に受けさせる | 対象外 | 訓練内容に沿った労働者の選定が必要 |
つまり「何を学ぶか」と「誰が受けるか」の両方が見られます。改正には経過措置があるとされていますが、具体的な条件はこの記事では確認できていません。8月2日以前に計画届を出した場合などは、支給要領と労働局で確認してください。
道1:職種別のカリキュラムに作り替える
同じ生成AI研修でも、受講者の職務に合わせて作り替えると、リスキリング支援コースの対象になる可能性があります。
- 受講者を職種ごとに分ける(営業、経理、人事、カスタマーサポートなど)。
- 職種ごとに、実際の業務を題材にした演習を中心にする(例:営業なら提案書、経理なら集計や報告書の作成)。
- 汎用のプロンプト説明は、演習の前提として短くまとめる。
- 実訓練時間を10時間以上にし、OFF-JT(通常業務と分けた研修)として所定労働時間内に行う。
- カリキュラムと受講者名簿を持って、計画届の前に労働局へ相談する。
研修の組み立て方はカリキュラムの作り方も参考にしてください。
道2:人材育成支援コースで出す
8月3日の「汎用訓練は対象外」の変更は、リスキリング支援コースの変更点として示されたものです。人材育成支援コースは、10時間以上のOFF-JTで「職務に関連した専門的な知識や技能を習得させるための訓練」が対象です。職務との関係を説明できれば、候補になります。ただし対象になるかは個別に判断されます。
| 項目(正規雇用労働者等) | 中小企業 | 大企業 |
|---|---|---|
| 経費助成率 | 45%(賃金要件等を満たすと+15%) | 30%(+15%) |
| 賃金助成(1人1時間) | 800円(+200円) | 400円(+100円) |
| 1人上限(10〜100時間未満) | 15万円 | 10万円 |
| 1事業所1年度の上限 | 1,000万円 | 1,000万円 |
賃金要件は、訓練終了の翌日から1年以内に賃金を5%以上上げることなどです。
道3:10時間未満なら東京都DXリスキリング助成金
国の2コースは10時間以上が条件です。短い入門研修なら、東京都の制度が候補になります(令和8年度)。
- 対象:都内で事業を営む中小企業等。自社のDX推進に必要な知識・技能の研修。
- 時間:総研修時間3時間以上10時間未満。8割以上の受講が必要。
- 助成:対象経費の4分の3。上限は1人1研修7.5万円、1社1年度100万円。消費税は対象外。
- 期限:研修開始予定日の1か月前までに申請。受付は令和9年2月28日まで(予算に達すると早く終わる場合があります)。
- 同じ研修で国や地方公共団体の助成を受けていない・受ける予定がないことが要件です。サブスク型の研修は対象外です。
3つの道の助成額を比べる
中小企業・1人5.5万円(税込、税抜5万円)・20人の場合です。国の2コースは10時間、東京都は8時間の研修とし、所定労働時間内に全員が全時間を受けたと仮定します。国のコースは税込で計算しています(消費税の扱いは労働局に確認)。
| 道 | 経費助成 | 賃金助成 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 道1:リスキリング支援(75%) | 4.125万円×20人=82.5万円 | 1,000円×10時間×20人=20万円 | 102.5万円 |
| 道2:人材育成支援(45%) | 2.475万円×20人=49.5万円 | 800円×10時間×20人=16万円 | 65.5万円 |
| 道3:東京都(4分の3、税抜) | 3.75万円×20人=75万円 | なし | 75万円 |
自社の条件は助成金計算ツールで計算できます。リスキリング支援コース全体の要件はリスキリング支援コースの解説にまとめています。
よくある質問
Q. 全社員向けのAIリテラシー研修は、もう助成金を使えませんか?
A. リスキリング支援コースでは汎用的な内容は対象外とされています。人材育成支援コースや、短時間なら東京都の制度が候補です。どちらも個別の判断になるので、事前に相談してください。
Q. 研修会社から「対象になります」と言われました。
A. 判断するのは労働局です。カリキュラムと受講者の職務を持って、計画届の前に労働局へ確認してください。
同じ前提で比べると、違いを確かめやすいよ。